コーチング学習会に行ってきました。

日本コーチ協会山陰チャプター学習会に参加

 

わたくし、昨年から、日本コーチ協会山陰チャプターというところに所属し、コーチングの勉強をしています。

と、偉そうなことを言っていますが、BodyChance(アレクサンダーテクニーク教師養成コース)へ通ったり、演奏したり、ワークショップしたりを優先していて、学習会にあまり顔を出せていない初心者です。

でも、毎回とても興味深い内容で、直接的に、間接的に私の仕事や生き方にプラスになりそうです。今回は学びの備忘録として書き留めておこうと思います。興味のない方は閉じてください。

 

日本コーチ協会山陰チャプター代表足立博俊さまによる、パンフを引用します。

職場のコミュニケーションがとてもよくなります。
お客様の満足度が向上していきます。
部下の方がやる気をもって仕事をしていくことが実現します。
離職率も減少します。
今の仕事に達成感が持てるようになります。
子育てが楽しくなります。
家族のコミュニケーションがとてもよくなります。
あなたの夢が実現します。

日本コーチ協会山陰チャプターはコーチングを学ぶことで地元山陰を元気にしたい!という願いでできた団体です。

学習会に参加されているのは多岐にわたる分野の方々で(いちいちあなたは何をしてる人?と聞いて回っているわけではないので、話の内容から知り得たことで、参加者や内容については口外しないことが原則なので詳しくは言えませんが、)会社や団体で人の上に立って発言したり提案したりしなくちゃいけない人とか、介護、教育、子育て分野にかかわる人たちのようです。

それぞれ自分の仕事などで良好なコミュニテーションの方法を手に入れて何かを叶えたいと強く願う熱い気持ちが伝わってきます。

今回の学習内容は
「効果的な目標設定でモチベーションアップ」

目標と目的の定義から始まって、

成果目標(どんな成果や結果を出すのか)と、

成長目標(達成するために必要な能力を見つけるか)について考えることをペアとの会話の中から引き出していったりしました。(詳しくはお伝えできないのが残念。入会して学習会に参加してくださいね。)

 

その時私はふと、長年携わっていた中学校の吹奏楽部で活動のエネルギーの多くを占める吹奏楽コンクールのことが脳裏をよぎりました。

一年間(三年間かもしれませんが)の活動の目標をこのコンクールで「金賞」を取ることや上の大会への進出を狙うことを掲げてものすごくハードな練習に取り組むのがこの部活の常です。最近ではブラック部活などと言われることもしばしば。

と、ここから、話は本題になっていくのですが、次回に回します。もったいつけてごめんなさい。話が長くなりそうなので。

次回は部活動での目標の立て方、または目標の達成度や活動の在り方についてこの学習から自分なりに落とし込んでみたことをお話ししましょう。

鳥取県立米子西高校吹奏楽部でワークショップ

先日米子西高校吹奏楽部で

演奏技術向上とお悩みサヨナラワークショップ をしました。米子西高吹奏楽部は県内トップクラスのバンドで、現在部員は54名いらっしゃいます。とても熱心な生徒さんばかり、そして個性的で情熱のほとばしる顧問(古くから親しくさせていただいている尊敬する先生です)が食い入るようにこちらに向かってくださいました。

 

大変好評でした!

ちょっとしたことで音がどんどん変わっていったり、問題が解決した!と喜ばれたり。

終了後のアンケートでも身体の仕組みを理解することと、それを自分の演奏(楽器の持ち方、呼吸など)に活かせるということを理解していただけ、お役に立てたことがうれしかったです。

そして、なにより、私の居場所はやっぱりここ(生徒さんたちと音楽を探求する場)だ!と再認識した一日でした。

転んでもタダでは起きない~アクシデントから学ぶ

転倒してしまいました。

愛犬はるのお散歩を終えて家に帰って庭を見ると、
あら、こんなところにも雑草が。抜いておきましょう、としゃがんだとたん

無防備な私にお構いなしに
遠くに大好きなお友達犬、その名も「ユキちゃん」発見!
「わーい、ユキちゃん!わんわんわん」

そうして、こっちのユキちゃん(わたくし)はこのようなことに。

この愛犬はるはいつもはお利巧のラブラドルレトリバー(メス、5歳)


特定のお気に入りの人と犬に過剰反応することだけが気がかり

去年転んでヒビが入った肋骨と反対の、左を強打。
また骨を痛めた気がする。
でも今度は痛みの回避の仕方、学習したことを生かせるわよ。

 

どんな動きでも患部にひびき、そうならないように変な格好になって
腰が痛くなる、そして、膝が痛くなる、歩けなくなる・・・
そんな失敗をくり返すことのないようにしよう。
と、探求を始めました。

 

今回は寝返りについての探求!
ボディチャンスで仕入れた痛み回避の寝返り法!!

両手を胸のあたりで交差させます。
私の胸は私が守るわっていう格好です。
この格好で、丸太んぼうをころがすように、身体をひねらずに、頭の向きもまっすぐのまま
片足でちょっと床面を蹴って、
ゴロンと寝返りをします。
するとどうでしょう!
何をやっても、くしゃみしても、笑っても、深い呼吸をしても、当然フルート吹いても痛いのに、痛みをそれほど感じずに寝返りが打てたのです。
あらふしぎ、これを探求しないわけにはまいりません。

 

 

ところで普段の寝返りはどのような動きなのでしょう。

と、考えても睡眠中どんな寝返りなのか意識はないので、
おそらくこういう風にやっているだろうという推測です。

仰向けからスタート(左方向への寝返り)
①首を回して左を向く
②右肩を左に回し腰より上を左にひねる
③腰を左に回す
④右足を左足の上に重ねる

つまり 頭を左に向けたらあとは上から順にひねって頭についていく

左向きから仰向けには逆に足から④→③→②→①に
つまり、足をもとの位置に戻しあとは下から順に

ノーマル寝返りが痛い理由は
この動きの時間差による「ひねり」が患部を刺激するから。

頭と胸の骨は首の筋肉でつながっていて、頭が先に動くと胸の骨が引っ張られ痛い①

胸のひねりは、実は多くは腰(ウエストと呼んでいるあたり)の骨が回しています(胸椎12、腰椎1の回旋)。その際左肋骨が後方に動き、右側が前方に動くため痛い②

ボディチャンス流丸太んぼう寝返り法は

頭、首、胸、腰つまり、体幹が同時に動くので患部の肋骨の動きが最小限に抑えられるのでしょう。
身体の中心の骨盤がリードして、すべてが一緒に動く、という意識でしょうか。
その動きや呼吸による胸の動きが腕によって抑えられる(ギブスのような役割)も痛みを軽減していると思います。

さらに、介護の世界では
寝返りの困難な方への介助法の一つとして、
肩と膝を介助者の両腕で支えて動かす方法があるそうです。つまり丸太んぼう寝返り法!

昨年、転んで肋骨痛めたときは少ない息で演奏効率を上げる方法を探求し、成果が。
この度の転倒では寝返りの探求と、骨、筋肉の使い方について再考できました。
アクシデントバンザーイ!

でもケガしないに越したことはない。
すぐ転ぶのはバランス感覚の老化と、筋力の低下なんだから
そっちの探求をすべきですね。

演奏時における身体の使い方について興味をお持ちの方
きっと何かしらの成果がありますよ!
otonafl.liberta@gmail.com
身体の使い方コンサルタント(と名乗ることにしました)竹田ユキコへご連絡を。

夢がかなう瞬間

先日、近所の老人ホームにボランティア演奏に行ってきました。
この日はホームの敬老会。

職員さんの出し物やご長寿の方の表彰などののち、
40分ほど、いつものクラッシックの小品は減らし、
童謡唱歌、昭和歌謡や演歌、70年代ポップスを中心に演奏しました。

 

この施設の介護職員で2年前から私の教室でフルートを始められたOさんが企画して私を招いてくださったのでした。

Oさんはそれまで学校以外で音楽を学んだことはなく、当然フルートも初心者でした。
彼女は私のところにいらっしゃったばかりのころ、ためらいながらこうおっしゃいました。

私、音楽は好きですけど、楽譜も読めませんし、演奏の経験は全くありません。でも、フルートの演奏ができたら素敵だな、って思って。
童謡や唱歌などを勤務先の入所者の皆さんに聞いていただいて、喜んでもらえるようになりたいなって、思っているんです。無理でしょうか?」
と、夢を語ってくださいました。

 

「フルートでシニアのみなさんの夢を叶えるお手伝いをする」が私の教室Libertaのコンセプト。
まさに、こういう方をお待ちしていました!!

それからのOさんは1か月何度来ても定額、のレッスン形態を選択され、夜勤などもある、お忙しいお仕事の合間に練習をして、足しげくレッスンに通ってくださいました。
あんまり家では練習できなくて…と、心配そうにしていらっしゃったのですが、幸いわたくしにはたっぷり時間がありますので、
「いいんですよ、私の時間が空いていればここで練習すればいいですから、どうぞ遠慮なく来てください」と言いました。
ご主人のご理解や、遠方にお住いのご高齢の親御さんも応援なさっているとのこと。
そして一番素晴らしいのは、ご本人が夢、望みを持っていらっしゃること。
ゆっくりですが着実に力をつけられ、曲を演奏することを楽しめるまでになりました。

目標は、本番を想定して
「ふるさと」が皆さんの前で演奏できるようにすること。
そのために今はどういう練習をするか、をその段階に応じて組み立てていきました。
ペットボトルの口をほーっと鳴らす練習から初めて2年間。

そして、私のプログラムの前に演奏していただきました!
夢がかなう瞬間です。


当のOさんは、音が出たり出なかったりで、いつもの実力は発揮できなかったとのことでしたが、聴衆の一体感といいますか、演奏者がなじみの介護職員ということで温かいまなざしで見守る雰囲気とか、一緒に歌って楽しんでいらっしゃる様子がうらやましく、とても印象に残りました。
Oさんにとってはこの経験は今後の励みにもなることでしょうし、きっと次の夢へ向かって頑張られることでしょう。

大人のフルート愛好家の夢の実現へのお手伝いを 今後も続けていきたいと強く思った敬老の日でした。


アレクサンダーテクニーク教師目指して勉強中のわたくし、ボディシンキングコーチの資格を取得しましたので、フルートのレッスンにも大いに活かしています。
演奏に役立つ身体の使い方の工夫はもちろんのこと、身体の不調(腰痛、肩こり、背中の張り、膝痛、のどの不調など)や呼吸の改善など、自分の実体験や多くの実例をもとにしたアドバイスは多くの方に喜んでいただいています。

お問い合わせは
otonafl.liberta@gmail.com 竹田ユキコへ

バリスタへのいばらの道

スターバックスの初心者向けコーヒーテイスティング講座に参加しました。
コーヒー大好きなんです。

わが鳥取県には長らく、スターバックスが一店舗も存在しない県として脚光を浴びていました。知事も「スタバはないが、スナバ(鳥取砂丘)はある!」と自慢していましたし。
今では何店舗かありますが、ここが開店した2年前、そりゃあもうものすごい人の行列と周辺道路の大渋滞を引き起こす騒ぎでした。
(なぜか私の故郷の人は例外なく、新しいものにものすごい勢いで飛びつくのです)

今は落ち着いています。
初めてここに入ったのがこの講座。
美味しいコーヒーを飲みたいし、
いずれはシニア音楽愛好家向けサロンとなる予定のわがミュージックスクールで
皆さんに喜んでもらえるコーヒーが淹れられたらとの思いで挑戦。

広々していて落ち着けそうだし
隣のツタヤから本を持ってきて読んでもいいし
東京や大阪で、時間調整にしか入ったことなかったので
こんなにゆったりできる雰囲気だったことに驚くのもつかの間。


ウェルカムドリンク(もちろんコーヒー、ラテにキャラメルソースがちらりとかかっておいしかった
)をいただいた後、
座学研修があり、産地やローストの仕方による味の関係などを知りました。

次にフレンチプレスの淹れ方指南があり、それをいただき、おいしさに感激し

最後は
同じ豆でよくあるドリップパックを美味しくいただく方法を実習しました。

先ほどのフレンチプレスで淹れたコーヒーと同じ豆なのに
今度は軽くて、まろやかでさわやかでみんなにより好かれる味になっていました。
淹れた人がいいのか、指南がよかったのか、たぶん後者。

いつもになく、緊張してしまい、
アレクサンダーテクニークのことをすっかり忘れていることにあとで気づきました。
まだまだだなあ、自分。

フレンチプレス器を注文しました。
ドリップパックも今までより、ずっとおいしく淹れられると思います。

リベルタ(自由な) 大人のためのミュージックサロンへどうぞお越しください。
フルート、身体の使い方、おしゃべり、そして美味しいコーヒーもね。

otonafl.liberta@gmail.com
竹田ユキコ

 

吹奏楽部伝説を検証する!

管楽器奏者必携の品
中高生吹奏楽部員の生徒さんたちも皆さんお持ちの品といったら

コレ!

私の愛用品なのでちょっと型式が古いかも

このチューナーの
全く想像もできない使用法が一部の強豪校と言われている学校で話題になっています!

それは

チューナーを股に挟んで吹くと
                               よく鳴る!吹きやすい!

また、また、あるある伝説ウ~
なわけないでしょ、と頭ごなしに否定しかけましたが、じっざい、吹き比べで見ましたところ・・・・

実際 ほんとに        よく鳴る!吹きやすい!
特にわかりやすいのは低音域です。これは無視できません。

 

アレクサンダーテクニークを学んでいるわたくし、
身体の使い方のコーチ資格を取ったわたくしがこれを解明しないわけにはいきません。

 

本番で股に挟むわけにはいきませんし、立奏でもこの状態が保たれているといいですからね。

 

そこで、BodyChance(アレクサンダーテクニークの学校)指導者養成コースで先生や仲間たちと探求してみました。

股にチューナーを挟むという動作は太ももの内側の筋肉を使って(内転という動きです)いるのですが、

その動きをもたらす筋肉たちは

これらの筋肉をスポーツ選手並みに鍛えればもっといい音が得られるか、
より楽に音が出せるか、
というとそんなことはありません。

なぜなら 頑張ってたくさんの力を使ってこの筋肉たちを働かせているわけではないから。
ここの筋トレは必要ないようです(笑)。

一見、管楽器の演奏に関係なさそうな太ももの内側の筋肉をちょっと働かせただけでなぜいい音になったり、楽に音が出るのでしょうか。
それはどうも、これらの筋肉たちの付け根(起始)が
骨盤の下側、つまり 股関節周辺 に始まっていることに関係がありそうです。

この辺りは自分で触ることも感じることもできない部分で、腕、足、指などの筋肉と違って使っている感覚も得にくいところです。

そもそも、筋肉は腱や膜で骨とつながています。
AとBは関節でつながる別の骨にくっついています。
筋肉がぎゅっと縮まるとABの距離が縮められ、二つの骨が近づく、つまり、曲がったりひねられたりします。

この場合は太ももが内側に行き、チューナーを挟みます。

そして、この時、A(またはB)の部分に近い、股関節周辺のほかの筋肉たちも働くのでは

つまり、音を出す(息を吐く)のに大切な働きをする
骨盤底筋群がいっしょに働くのではないでしょうか

文字通り、骨盤に守られたおなかの底にある筋肉たちで、
最近尿漏れなどの筋肉の老化に伴う諸症状改善のために、鍛えましょう、とよく耳にする
あの筋肉です。
筋感覚がないため、どうやって動かせるのかわかりにくいインナーマッスルですが
ここをうまく使えるようになると格段に音が豊かになるような気がします。

それらの筋肉を使えるようにするためにチューナーの助けがあると便利なのかな、と想像します。
もっと明快なご意見をお持ちの方
教えてやってください。

ちなみにアレクサンダーテクニークの世界では

モンキー

と言って背中を伸ばして広くし、背中に負担のないお猿さんのような状態を得る方法があります。

この方法でフルートを吹いてみましたところ
股チューナーと同じように、というかそれ以上に骨盤底筋群を使っているであろう効果が得られました。
あくまでもわたくし個人の感想ですが。

股チューナーもモンキーも
私にとっては
骨盤底筋群を呼気の際にうまく使う道しるべなのです。
どちらも現実的な姿勢ではありませんが、探求するきっかけにはなりました。

若い時のように、がむしゃらに手あたり次第筋肉を使い勢いで吹くことはもうできません。
筋肉の老化が演奏力の低下につながるのではないかと不安に思っていましたが、
今、このような探求を続けていると、

本当に演奏に必要な身体の使い方を再考することが 年齢を気にせず、上達を求めていくエネルギーになっていく、と気づきました。

私と一緒に素敵な演奏を求めて
身体の使い方を再考したいとお考えのすべての管楽器奏者の方はご連絡ください。
otonafl.liberta@gmail.com 竹田ユキコ

自分を許す ~ レッスンの生徒さんから学んだこと

フルートのレッスンにいらっしゃる熱心な生徒さん

今日のお悩みは右手薬指と小指の動きの問題。(便宜上、指の名前を親指から小指に向けて、1~5の番号を振っておきますね)

・4は上げにくいし抑えにくい。動きがほかの指のように速く動かない。
・5と4の交互の動き(クロスフィンガリング)が思うようにいかない。
・そもそも、楽器演奏だけでなく、4,5は一緒に動きたがる。

練習曲をレッスンする間に、このお悩みからくる問題が起きていることに気づきました。

私も、以前は悩んでました。
鍛え方が足りない、そもそも、鉛筆持つのも、お箸持つのも、何かつまむのもいつも1~3の指で行っているわけだから、4,5の指は動きに慣れていない、だったら鍛えなきゃ。
トリルや4,5を特に取り上げるパッセージをムキになってやったりしてね。

でもね、そもそも
4,5の動きの鈍さや、つられて動くことは当たり前なことなのです!
いいんです。だって、ほら、この手の骨、見てみてくださいな。

指の根もとつまり、手首には小さな骨が8個、4個づつ2列に並んでいますが、1~3の指には1つづつ、それぞれにつながる骨があるのに、4と5の指に直接つながる骨一つだけ!
それぞれの指の骨にはそれぞれを複雑に動かす筋肉が付着しているのですが、なぜか、ここだけ、一緒になっています。
なぜそうなのか、詳しいことはわかりませんが、1~3の指は繊細な動作を担当します。
4,5は一緒になって、力のいる仕事ができます。
瓶のふたを開けたり、ぞうきんを固く絞ったり、握りしめて何かをする動作は3,4の指が力を合わせて大活躍していますよね。
おっと、申し遅れましたが、てのひらというのは指の途中なんですね、この写真でいうと、針金が見えるあたりよりさらに先端に近いほうが表面的には指の付け根に見えるところですが。中手骨という指の骨があるところがてのひら。まだ指の途中です。
1~5それぞれの指で働きが違うのですね。
4と5は一緒になってパワーを発揮しますからきっと付け根の骨が一緒のほうがいいのでしょうね。
神様は楽器演奏のことを考えて設計してくださらなかったんですね。

 

「だから、一緒に動いてあたりまえ、いいんですよ。1~3の指のように繊細に動かないのも当たり前なんです。」と、我がレッスン室の主、骨格標本(等身大)の透(とおる)くんの手をお見せしながら説明をしました。

 

そして、もう一度苦手なパッセージをやってもらいました。
すると、なんということでしょう!
前よりもスムーズに指が動くではないですか!特に4の指がとても楽そうに。
一緒に動いていい、と言っただけで、逆に別に動く指使いが滑らかに。

これは、どういうことかな
実際に指を動かすのはこの骨だけでなく、腕のほうまでつながる骨、それにくっついている長い筋肉や指の小さな骨一個一個につながる複雑な筋肉、腱、などが関係しているのでもし、指を動かす仕組みをお知らせするなら話はここからなんだけど、とりあえず、よくなったので体の仕組みのお話はここまで。

 

 

あとは、自分のために,

どうしてうまくいったのかを後で考えてみました。

それは、4と5は一緒に動いていい、と、「自分を許した」からではないでしょうか。
それまで、どんなに努力してもうまく動かない、どうして隣の3の指のようにうまくいかないの!? 頑張れ4と5!!って思っているときには、いろいろなところ、腕やほかの指、背中や首、といったところが頑張れがんばれと力を入れていたのではないかと思うんです。

残念ながら、後で気づいたので、その時のご本人の力の入れ具合を確認することはしていませんでしたので、推測ですが。

 

 

「自分を許す」ということは、決してあきらめる、とか、妥協する、ということではないのです。
この場合では、4と5はほかの指と同じように動かなくてもいい理由の事実(解剖学)に基づいた説明を聞き、腑に落ちたのだと思います。

その結果、根性論でカバーしようとしていた考えを改めたとき、無駄な力が抜けたのだと思われます。

 

何か得体の知れない壁が目の前に立ちはだかったとき、やみくもに立ち向かう方法もあるかもしれません。それはそれで、後の財産になったりします。(私くらいの年齢になりましたらない話ですね)が逃げたくなったり、つらくなったり、ネガティブ思考が目の前にちらつくこともよくあります。

 

その時です。
逃げたっていい。それも一つの方法だよ、と自分に許可をだしてみると、何か、ふっと力が抜けるときありませんか。そして、そもそも、この壁、ほんとに壁なの、正体は?開き直りにも似た感情から、冷静に分析することができ、壁と思い込んでいたことも、いくつもの事実を積み重ねていくと、実はうすーい壁だったり、実は壁じゃなかったりすること、ある気がします。

 

レッスンの生徒さんから思わぬプレゼントをいただいた気がして、なんだか、勇気が出てきました。

あ、でも、実際に指を動かす分析はできていませんから、また、後日探求したいと思います。夏休みの宿題にしよー